仮想通貨の取引分析ツールを手掛けるChainalysis、シリーズBで3000万ドルの資金調達を実施

仮想通貨の取引分析ツールを展開するブロックチェーンスタートアップChainalysisが、シリーズBラウンドで3000万ドルを資金調達しました。

 

 

仮想通貨への投資は短期的なものではない

Chainalysisは、調達した資金の一部でロンドンに新オフィスを開設する予定です。
また、Barclaysなど主要銀行と密接に連携しているイギリスを拠点として、存在感を一層高めるために、研究開発施設も開設する予定であるとしています。

今回の資金調達は、仮想通貨市場に弱気傾向が続いているにもかかわらず、投資家は依然として仮想通貨業界へ資金を投入していることを示しています。
本ラウンドは、経験豊富なベンチャーキャピタルとして有名なAccelが主導しました。
加えて、昨年4月に実施された1600万ドルのシリーズAラウンドを主導したBenchmarkも追加投資を行なっています。
Accelの投資事業は、主にAmit KumarとPhilippe Botteriが担当しており、Botteri氏がAccelを代表してChainalysisの取締役会に参加することが決定しているとのことです。

ChainalysisのCEO兼共同創設者であるMichael Gronager氏は、投資家は新たな仮想エコシステムに対する長期的な投資に意欲的だと表明し、CoinDeskに対して次のように語っています。

「今回のこのタイミングでの資金調達は、変動する仮想通貨の価格にもかかわらず成功したため、投資家にとって短期的な賭けではなく本質的なものであることが強く確信されている証拠だ。」

Chainalysis、ロンドンをハブに活動範囲を広げる

イギリスでは、Brexit(ブレグジット:イギリスのEU離脱)についての懸念がありますが、Gronager氏はロンドンを主要なフィンテックハブとして強調しています。
Chainalysisには現在100人以上の従業員が在籍しており、ニューヨークやワシントン、コペンハーゲンなどにもオフィスがあります。

Chainalysisはロンドンに新オフィスを開設することだけでなく、仮想通貨研究の分野で進んでいるロンドンの大学との研究提携および共同研究も行う予定であると発表しました。
提携先にには、University College London(UCL)やImperial Collegeなどの有名大学が含まれていますが、提携する大学は一部に限定していない意向を見せています。

ChainalysisとBarclaysの関係は長く、Circleでの銀行口座設立時に使用されているように、仮想通貨の分野で早くから重要な役割を担っています。

Gronager氏によると、中堅銀行や大手銀行からも仮想通貨の取引事業への参入に強い関心が寄せられているということです。(BarclaysはCoinbaseとの協業も発表しています)
名称は非公表ですが、イギリス以外にもBarclaysと同じ方法で、仮想通貨取引に関する業務提携を大手銀行から受けているといいます。

”KYT”(Know Your Transaction)の発表

昨年、リアルタイムでAMLを検証するソフトウェアツールである「Chainalysis KYT」を、Chainalysisは発表しています。
KYTは、「Know Your Transaction」の略であり、特定の取引履歴を検証することを意味します。
Chainalysis KYTを活用することで、AML/CFT対策にも繋がり、規制当局の対応が進むため、仮想通貨業界の発展に大きな影響を与えることになると考えられます。
KYTは、ビットコインやイーサリアム、ライトコイン以外にも、ステーブルコインなどの現在の主要通貨の認知拡大の役割を担いました。

ICO関連の仮想通貨が規制当局の目に止まりやすいという観点では、ステーブルコインは特に規制の議論にはなりにくいですが、今後ステーブルコインがどのような拡大の一途を辿るのかには注目が集まりそうです。
Chainalysisがステーブルコインをサポートすることにより、プロバイダが適切に監視し、規制当局との連携がスムーズになります。
それにより、規制の座組みが簡素化されることが期待できるでしょう。

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